原田碩三先生による、1980年と2000年の子どもたちの足を比較した研究があります。
その研究結果では、2000年の子どもたちの方が外反母趾や浮き指などが増えており、
土踏まずの形成率や運動能力は低下しているというものでした。
以前よりこば保育園では「はだし保育」を取り入れており、このはだし保育には様々なメリットがあります。
外遊びをする際も充実した園庭の広さがあるため、子どもたちは冬でも裸足で元気に走り回っています。
はだし保育によるメリット
土踏まずの形成に影響する
はだし保育のメリットで、一番多くあげられるのが「土踏まずの形成」です。
土踏まずとは、地面と足裏の間にあるアーチ状の空間のことです。
土踏まずが形成されるのは、4歳からと言われています。
この土踏まずがあることによって、踏ん張りが効き、立っているときはもちろんのこと、歩く、走る、跳ぶ、登るなどのすべての「姿勢を安定」させることができます。
また、ジャンプして着地する際のクッションの役割を果たします。
土踏まずの存在によりバランス感覚がよくなるということは、運動能力の向上に結び付きます。
浮き指の防止
浮き指とは、足指が地面に接していない状態のことをいいます。
この浮き指による姿勢の変化としては、体の重心が踵(かかと)側に移動するため、肩こり、首こり、頭痛などが出る場合があります。
浮き指は、赤ちゃんの頃から足の指をたくさん使うような環境を提供してあげることで予防することができます。
・ハイハイやつかまり立ちの練習をしているときに、大人が手を貸しすぎないこと
・自分の足でたくさん散歩させてあげること
・遊具遊びばかりではなく、体を使って遊ばせること など
外反母趾の防止
子どもが外反母趾になる原因のひとつとして、足の裏側の筋力が低下していることによる扁平足や開張足など「足アーチ」がない状態が挙げられています。
幼児期における裸足での生活、遊びの中で足の指を動かす工夫、大きすぎる靴を履かないことなどが重要になります。
また、外反母趾になると親指でしっかり踏ん張ることができていない状態になるので、将来的な腰痛や膝の痛みにも繋がる可能性があります。
足は第二の心臓
足は第二の心臓とも言われています。
たくさん散歩をすることで、足の筋肉と血管の伸縮運動が活発化し、足の血行がよくなります。
動脈により心臓から足まで運ばれた血液は、静脈によりまた心臓の方へ送り出さなければなりません。
その重要な役割をしているものの一つが足の筋肉です。
全身の血液循環をよくするためにも、こば保育園ではとにかく散歩をしています。
はだし保育で脳の発達にも良い影響が
ご存知の通り、足裏にはたくさんのツボがあります。
日常的に裸足で歩く・遊ぶだけで、足裏のツボ・感覚は刺激されます。
その結果、土踏まずの形成等や運動能力の向上だけではなく、脳にも良い刺激が与えられ活性化します。
子どもたちの五感の発達の秘訣は足裏にあります。